プルアップ加工のPVC素材

革ではよく耳にするプルアップ。
プルアップレザーとは、革を折り曲げたり、引っ張たりした時にオイルが革の繊維内を移動して、表面が白っぽく変化する「プルアップ効果」が、名前の由来となった現象です。
移動したオイルで起こる白化現象が、持つ人それぞれの「エイジング模様」として刻まれていきます。

この白っぽく変化する現象をPVC素材で表現したのが、「デッセル」「マスカーニ」です。
縫製時のミシン目や折り曲げた部分が、あえて白化するように工夫したPVC素材です。

「デッセル

表面は特殊な処理剤でツヤを消し、ゴムライクなタッチに仕上げてあります。キャンバスをベースにしているので、適度なボリュームもあり、独特な風合いとタッチが特徴です。
使い込むうちにキャンバスのコシ感も絶妙に馴染んで、摩擦された部分に少しずつツヤが出てくるので、これらが経年変化としてお楽しみいただけます。


「マスカーニ」

肉厚をしっかりと感じるボリュームに仕上げて、表面にはスタンダードな革シボを採用しているので、プルアップ効果も際立ち、より革ライクで表情豊かになっていきます。

このプルアップ加工が作り上げる効果は、まるで革の様に時間と共に使う人によって、表情の変化を見せてくれます。
製品が完成し実際に使い込んで、初めてそれぞれの物語のスタートです。