年末年始のお知らせ

トップラン企画株式会社では、年末年始休業のため、下記の日程を休業させていただきます。ご迷惑をお掛けしますが、ご了承いただきますようお願い申し上げます。

年末年始休業期間:2021年12月29日(水)から2022年1月4日(火)まで
2022年1月5日(水)より通常営業とさせていただきます。

味のある「ムラ感」:スナッパー

合成繊維の場合、糸の色付けの方法は大きく分けて、原着、先染め、後染めに分かれます。
原着糸とは、ナイロンやポリエステルなど原材料を溶かす時点で着色された化学繊維の糸のことです。
先染めは、糸(繊維)の段階で色を付けておき、その色が付いた糸を織って生地にしていきます。
また、生地を織った後に染めるのが後染めです。布になった状態で染めていきます。

このスナッパーは、ポリエステル原着糸をタテヨコに混紡した生機を生産し、後染めでそれぞれの色に仕上げてあります。
原着の色は、後染めする色に馴染みがいい茶系を使用し、色の深みと奥行きが感じられる発色となっています。
原着の色を茶系にした事で実現できたこの味のある「ムラ感」で、それぞれの色に存在感があるので、単色でも色の組み合わせをしても自然に馴染み、ヌメ革などにも違和感なく組み合わせていただけます。

・・・ここだけの話、この色出しには、大変苦労しました🤣
実は、開発当初は、黒原着の生機を使用していました。
この素材の特性であるムラ感が自然に馴染む色合いを再現したくて、茶系の原着糸を混紡した生機に変更しました。
そうする事で欲しい色のすべてが馴染む色を想像しながら、何度もビーカーテストを繰り返すこととなり、納得いくまで悩み抜きました。


軽さと耐久性を併せ持ち、またこの独特のムラ感と使い込んだ様なルックスは、原着糸を使うメリットを最大限に活かした素材です。

プルアップ加工のPVC素材

革ではよく耳にするプルアップ。
プルアップレザーとは、革を折り曲げたり、引っ張たりした時にオイルが革の繊維内を移動して、表面が白っぽく変化する「プルアップ効果」が、名前の由来となった現象です。
移動したオイルで起こる白化現象が、持つ人それぞれの「エイジング模様」として刻まれていきます。

この白っぽく変化する現象をPVC素材で表現したのが、「デッセル」「マスカーニ」です。
縫製時のミシン目や折り曲げた部分が、あえて白化するように工夫したPVC素材です。

「デッセル

表面は特殊な処理剤でツヤを消し、ゴムライクなタッチに仕上げてあります。キャンバスをベースにしているので、適度なボリュームもあり、独特な風合いとタッチが特徴です。
使い込むうちにキャンバスのコシ感も絶妙に馴染んで、摩擦された部分に少しずつツヤが出てくるので、これらが経年変化としてお楽しみいただけます。


「マスカーニ」

肉厚をしっかりと感じるボリュームに仕上げて、表面にはスタンダードな革シボを採用しているので、プルアップ効果も際立ち、より革ライクで表情豊かになっていきます。

このプルアップ加工が作り上げる効果は、まるで革の様に時間と共に使う人によって、表情の変化を見せてくれます。
製品が完成し実際に使い込んで、初めてそれぞれの物語のスタートです。