合成繊維の場合、糸の色付けの方法は大きく分けて、原着、先染め、後染めに分かれます。
原着糸とは、ナイロンやポリエステルなど原材料を溶かす時点で着色された化学繊維の糸のことです。
先染めは、糸(繊維)の段階で色を付けておき、その色が付いた糸を織って生地にしていきます。
また、生地を織った後に染めるのが後染めです。布になった状態で染めていきます。
このスナッパーは、ポリエステル原着糸をタテヨコに混紡した生機を生産し、後染めでそれぞれの色に仕上げてあります。
原着の色は、後染めする色に馴染みがいい茶系を使用し、色の深みと奥行きが感じられる発色となっています。
原着の色を茶系にした事で実現できたこの味のある「ムラ感」で、それぞれの色に存在感があるので、単色でも色の組み合わせをしても自然に馴染み、ヌメ革などにも違和感なく組み合わせていただけます。
・・・ここだけの話、この色出しには、大変苦労しました🤣
実は、開発当初は、黒原着の生機を使用していました。
この素材の特性であるムラ感が自然に馴染む色合いを再現したくて、茶系の原着糸を混紡した生機に変更しました。
そうする事で欲しい色のすべてが馴染む色を想像しながら、何度もビーカーテストを繰り返すこととなり、納得いくまで悩み抜きました。
軽さと耐久性を併せ持ち、またこの独特のムラ感と使い込んだ様なルックスは、原着糸を使うメリットを最大限に活かした素材です。