おかげさまで、4月1日弊社は1928年(昭和3年)の創業から93回目の創業記念日を迎えました。
これもひとえに皆さま方の温かいご支援の賜物と心より感謝申し上げます。
ここに1冊の本があります。
弊社創業者:川坂由太郎が1971年に書いた手記『私の履歴書』です。
創業者は明治41年(1908年)に、奈良県吉野郡の農家に長男として生まれ、幼少の頃を過ごしました。
幼くして父の死別や一家の苦労と貧困から脱出するため、一念発起して大阪にある親戚の鞄メーカーへ丁稚奉公として勤めました。
その後上京し、鞄メーカーで修行を積んだ後、1928年4月に個人商店を立ち上げたのが弊社の歴史の始まりです。
戦中戦後の焼け野原の東京ですさまじい動乱の中、東京交通局のタイヤ修理から鞄の材料商へ転身しました。
今は、電話はもとよりメールやリモート商談、車での配送が当たり前ですが、当時はリヤカーや大八車に荷物を載せて商品をお届けし、出張は夜行列車に揺られ、夜通しかけてお得意先に足を運んでいたそうです。
何をするにも時間と労力がかかり、苦労の連続だったと聞いています。
お取引先の厚いご支援もあり、少しずつではありますが、業績が拡大するにつれ大阪や豊岡などの支店を開設し、高度成長期、オイルショック、バブル崩壊など幾度かの浮き沈みを経験しながら現在に至っています。
本の中で、今では想像もつかない様な当時の苦労や困難、そして商売より人を創るという難しさ、敬心の念などが綴られていて、今も社員への教訓として活かされています。
さて、昨年度はコロナ禍に見舞われ、93年の歴史の中でも未曾有の厳しい一年でした。
しかしながら、これからも私たちは、これまで培ってきたノウハウや歴史の重みに誇りを持ちつつ94年目のベンチャー企業という認識のもと、新しい事にチャレンジし、さらに歴史を積み重ねていけると考えています。
これからも引き続き、皆さまのご支援とご厚情を賜ります様宜しくお願い申し上げます。